告白の行方(FF1)

                2021.6/06

「ウォーリア。この世界でも、儂とともに──」
「……」
 これまでにない勇気を振りしぼり、ガーランドは一世一代ともいえる告白を行った。だが、ウォーリアは表情を曇らせて、ガーランドから離れていく。
「おまえと距離が近くなるのは……嫌だ」
「……」
 告白を断られたことより、その内容にガーランドの眉はぴくりと動いた。ウォーリアが別の視点で捉えているような気がして、ガーランドは黙って続きを促した。
「おまえは私と相対しているから捕まえようとしているだけだ。この距離がなくなって、私が当たり前のように隣にいるようになれば……」
 表情を曇らせたまま、ウォーリアは俯いた。艶のなくなった手入れのされていない氷雪色の髪に、ウォーリアの表情は隠れてしまっている。
 焦れたガーランドは、催促するように言葉を足した。
「……なれば?」
「おまえは私を捕まえたことに満足して、きっとそのままになる。私に飽きてしまうのではないか」
闘争すらしてもらえずに……。顔を上げて壮絶なまでに美しく、悲しげな笑顔を向けてくるウォーリアに、ガーランドはぞっとすると同時に信用されていないことに苛立ちを感じた。

​                   ──了