姫はじめは貴方と(FF1)

                2019.12/31

「今日は戻れない?」
 年が明けようとする直前にガーランドから伝えられ、私は愕然とした。だが、騎士団の務めであるのなら、それは仕方がない。
 私はつらい胸の内を隠し、にこりと微笑んだ。
「すまぬな。戻ればゆっくり寝正月をするか」
「……」
 隠された言葉の意味に、私はなにも言えなかった。