すべてが終わる前に(DFF)

                2019.12/01

 たとえ死が我々を分かつとしても、私は受け入れようと思っている。だって私はもうすぐ消えてしまう。次に目覚めれば、私は──。
「後悔はしておらぬな」
「するわけがない。これは……私の望んだこと」
 血まみれの私を抱き留めてくれる男に向かい、私は微笑んだ。
「最期のときくらい、お前と──」